私の「イロハ」3.「ハ」波動

「波動」と言えば波のことで我々を取り巻く自然界にいろいろな形で存在している。水面に広がる「波」空気があれば「音波」目に届けてくれる色んな波長の「色」どの様な媒体で伝わるのか不思議な電磁波、重力波というのもある。

 最近耳にしたニュースで、二つの巨大なブラックホールの合体の時に発生した重力波を地球でキャッチしたという話がある。

2020年9月6日 20:45 のカラパイアの記事の引用

昨年5月、重力波観測施設「LIGO」と「Virgo」が、10分の1秒にもみたない間に4度続いた短い重力波シグナルを検出した。それが示していたのは、にわかには信じがたい異常なブラックホールの存在だった。

 その爆発的な重力波を発生させたブラックホールの質量は太陽の142倍で、重力波を通じて検出されたものとしては観測史上最大。それが宇宙へ向けて放ったエネルギーは、太陽質量の約9倍に相当する。

 異常というのはその大きさだ。現代の宇宙理論によれば、この大きさのブラックホールはこの宇宙に存在するはずがないのである。それゆえに海外サイトでは「エイリアン・ブラックホール」と呼んでいる。(以上引用)

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 170億光年の彼方で発生した重力波を地球で十分の1秒観測した。そこから逆算してそのエネルギーが太陽の九倍の質量だった。ということらしいが私の想像力を超えている。

 我々を取り巻く物質世界、実は分子ー原子ー素粒子と細分化していくと、最後は物質ではなくなり「エネルギーの波動」であるという理論が今最新の「超弦理論(ストリングス理論)」らしい。有限の長さを持つ「ひもの振動」、「ひも」は物質ではなくエネルギーという。この世界は11次元らしく三次元空間(時間をいれても4次元)に住む我々の知覚ではおよそ認識は無理である。

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この「超弦理論」を視覚化して描いた人がいる。

f:id:AchiM:20200908222053j:image6次元のカラビ・ヤウ空間

 

17世紀、哲学者デカルトは、「私はこの世界を分解して、再びそのパーツを組み立てて元の世界を作ることが出来る」という理念を打ち出して、それが「還元主義」という考えのもと近代産業革命・機械文明に寄与したと言われている。

その還元主義を生むきっかけとなった考え方は、デカルトにより1637年に刊行された『方法序説』の第5部において提示された。デカルトは、世界を機械に譬え、世界は時計仕掛けのようであり、部品を一つ一つ個別に研究した上で、最後に全体を大きな構図で見れば機械が理解できるように、世界も分かるだろう、という主旨。

 現代では、「量子力学」の「不確定性」を経て「還元主義」は色んなところに援用され、「バラしても元に戻せる」という考えは否定的に語られる。それはデカルト以降発見された「素粒子」の振る舞いがそんなに単純ではないとわかってきたこともあるかも。(量子力学ハイゼンベルク不確定性原理など)

 「超弦理論」を実験・研究している巨大な研究所がスイスとフランスの間にある。CERNという施設。大型ハドロン衝突型加速器 (Large Hadron Collider、略称 LHC) 高エネルギー物理実験を目的としてCERNが建設した世界最大の衝突型円形加速器の名称。スイス・ジュネーブ郊外にフランスとの国境をまたいで設置されている。2008年9月10日に稼動開始した。

 この施設建設時に地元及びヨーロッパでは「この装置によって、ブラックホールができて地球が呑み込まれる」といって建設反対運動が起こったらしい。今のところ大丈夫みたいだけど。

f:id:AchiM:20200908222104j:imageこの長いトンネルの中で粒子をぶつけるらしい。

高速(光の速さに近い)でぶつけられた粒子から新たな粒子や光が飛び散る、それを観測するらしい。陽子をほぼ光の速さに加速し衝突させることで、加速器の中にビッグバン直後のような高エネルギー状態をつくり、物質を構成する最小単位はクォークレプトンに分類される12個の素粒子で、さらに重力・電磁気力・強い力・弱い力を伝える4つの素粒子が存在する。そして、2012年に、この標準理論に、なくてはならない17番目の素粒子が見つかった。それが、素粒子に質量を与える「ヒッグス粒子」。ビッグバンのあと宇宙が膨張して冷えていくなかで、宇宙はヒッグス粒子に満ちた海のような状態になり、素粒子はこの海の抵抗を受けて、質量を持つようになったと考えられている。十七番目の粒子ヒッグスの名前は発見者ピーター・ヒッグスによる。2013年のノーベル賞物理学賞をブリュッセル自由大学のFrancois Englert(フランソワ・アングレール)氏、エディンバラ大学名誉教授のPeter W. Higgs(ピーター・ヒッグス)氏が受賞して世界的に話題になった。受賞理由は「素粒子の質量の起源に関する機構の理論的発見」。

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f:id:AchiM:20200909100830j:imageシリコン飛跡検出器の組み込み(CERNアトラス実験グループ)

 「波動」は「気」という東洋医学的な分野で、今や「波動治療」という言葉も聞く様になった。「気」は「波動」であるという。

「気」について考えるだけでも一冊の本になりそう。「気が遠くなる」話である。

古代から「気」という概念はあって、我々を取り巻く「空気」の様なものだったのが、のちに人間の体に入ってきて、特に日本文化の中で様々の精神状態を表現する言葉になった様である。「元気」「病気」「気丈に」「気弱」「気に病む」「気分」「気忙しい」「気色」「気の毒」など辞書をくればまだまだある。すなわち、ほとんど「気の流れ」の状態の様だ。逆に見れば、何でも「気」で済ませている便利な言葉にも見える。今では(結構古いかも知れない)宇宙の「気」が人間の精神にシンクロして、我々の健康を支配しているという考え方も有力になってきている。

 私は四十年程昔、相当重症のヘルニアによる腰痛に悩んでいた。病院では背骨の軟骨を切る手術を勧められていたのだが、タイミングよく初老の中国人の中国針鍼灸師に出会い、三十分の針治療を三日しただけで完治して、未だ再発していない。私は「神経を刺しているのですか?」と聞いたら「神経ではなく経絡だ」と言われて「どこにその道があるのですか」と聞くと「気の通る道だから見えない」と言われる。見えないところに長い針をブスブス刺すので不安であったが、確かに全く痛くない。蚊が刺しても多少痛いのに、何の痛みもなく四日目には完治という結果が不思議であった。まさに「波動」が通ったのだろうか。私はどうしても目に見えるものしか信じない癖があるので、目に見えない「気」を理解するのはなかなか難しい。

 自然科学用語として「空気」「蒸気」「電気」「気象」「天気」「大気」など空間を満たす状態としての「気体」あるいは波動を伝える媒体としての「気」=「電気」などがある。そんな科学的なクールな言葉を「空気が読めない奴」とか「空気を乱す」など社会的な人間関係性に用いられるのが面白い。我々を取り巻く比較的狭いプールの中の波動のイメージだろうか。

 1/fゆらぎと言うのが話題になっている。パワー(スペクトル密度)が周波数 f に反比例するゆらぎのこと。

ピンクノイズはこの1/fゆらぎを持つノイズであり、1/fノイズとも呼ばれる。自然現象においても見ることができて、具体例としては人の心拍の間隔、ろうそくの炎の揺れ方、電車の揺れ、小川のせせらぐ音、目の動き方、木漏れ日、蛍の光り方などがある。

1/fゆらぎの効果は世界中で研究されており、「1/fゆらぎに関する国際シンポジウム」が 40年以上にわたって2年ごとに世界各国持ちまわりで開催されている。生物に与える効果については、 生体のニューロン(神経細胞)が 生体信号として電気パルス(電気信号)を発射しており、細胞の発射間隔を調べたら、 その間隔が1/fゆらぎをしていることが発見されている。そのことから、 生体のリズムは基本的には1/fゆらぎをしていると分かり、 この1/fゆらぎは 快適性と関係があるらしい。人間の生体は五感を通して外界から 1/f ゆらぎ を感知すると、生体リズムと共鳴し、自律神経が整えられ、 精神が安定し、 活力が湧くと考えられている。

日本では、家電製品・環境音楽CD・照明等の商品の宣伝用語としてしばしば用いられる。リラクゼーションのCDが売られていたり、youtube でも聴けたりする。